8代目であるゴルフGTIが日本に導入されてから2年が経ちました。
…もう2年も経ったの！？
8代目から特にフロントフェイスの印象が大きく変わったゴルフシリーズ。
街中でもよく走っているのを観かけますのでそろそろ見慣れてきたところですが、まだまだ新型という印象です。
今回はそんな8代目ゴルフGTIを試乗してきましたのでそのレビューとなります。
ゴルフGTIが大好き！！
試乗のことを書く前に私がどのくらいゴルフGTIを好きであるかをちょっと語らせてください。
私はつい昨年までゴルフGTIに乗っていました！
所謂7.5世代と呼ばれる先代モデルです。
GTIダイナミックという特別仕様車で日本に導入されたマニュアルトラスミッションのゴルフGTI、最後の限定100台モデルでした。
これが本当に良いクルマでした。
どこをとっても全ての性能に不満なく、スポーツモードで走れば元祖ホットハッチの血脈を感じる走りの過激さや爽快感、楽しさもありながら、コンフォートモードで走れば極楽安らぎの空間に早変わり。
ハッチバックなので荷物はたくさん載りますし、派手過ぎない見た目は冠婚葬祭どこへでも乗って行けます。
質実剛健な作りは内装にも表れており、全ての操作系が全てあるべき場所、最適な位置にありました。
余計な加飾や奇をてらった内装なんて一切ナシ！
一方、2017年式でしたが既にデジタルコクピットを採用していましたし、わざわざ専用の回線を契約しなくてもスマートフォンのテザリングでクルマがインターネットと繋がるなど先進装備もたくさん。
手放したばかりのクルマですが、正直今一番乗りたいクルマがゴルフGTIです！！
そんな好きすぎるゴルフGTIを手放した理由はただ一つ、ゴルフGTIが素晴らしすぎた故に『あがりのクルマ』になってしまうこと。
人生最後のクルマという意味です。
それくらいこのクルマさえあれば他は要らないという気持ちにさせられました。
しかし…どうしても私は今しか乗れない、歳をとってからでは乗ることができない、身の丈に合わない背伸びしたクルマを味わってみたかった…！
そんなクルマが今乗っているポルシェ718ケイマンです。
必ずまたゴルフに戻ってくる…！
その決意はゴルフGTIに降りてから片時も忘れたことはありませんでした。
8代目ゴルフGTI
Cセグメントのベンチマークとして世界中から認知されているゴルフというクルマの、その元祖ホットハッチモデルがGTI。
ゴルフGTIの説明はこれで十分でしょう。
今回試乗するのはそのゴルフGTIの最新モデルである8代目ゴルフGTI。
私が乗っていたのは先代にあたります。
ゴルフ8GTIのスペックは以下の通り。
- 2.0L 直列4気筒 ターボエンジン
- 最高出力：245ps/5000～6500rpm
- 最大トルク：370Nm/1600～4300rpm
- トランスミッション：7速DSG（マニュアルトランスミッションはナシ）
- 駆動方式：FF
- 燃費：12.8km/L (WLTCモード）
パワーは先代よりもパワーアップしており先代の特別仕様車、GTI Performanceと同等のスペックとなっております。
先代の230psでも十分すぎるほど速くてホットだったのですが、更に磨きがかかりましたね。
今回試乗する目的は決してこのブログの記事を書くための冷やかしではないです。
いずれ再びゴルフGTIを手にする際に、先代モデルである7.5GTIのMT車をもう一度探すのか、それとも最新の8GTIのAT車を購入するのか決めかねています。
今までの所有車全てMT車というくらいMT車が好きなのですが、S660と718ケイマンという鉄壁のMT車コンビがうちにあることを考えると、ここにゴルフGTIを増車する場合は特にMT車にこだわる必要はないかな…とも思います。
しかし、そもそもゴルフ8GTIは乗ったことないので正確な評価をすることができません。
ということで、いずれ買う時のために！という大義名分の元、フォルクスワーゲンディーラーさんに試乗予約をしました！
ゴルフGTI試乗レビュー
試乗予約したフォルクスワーゲンのディーラーは自宅から30分ほど離れた場所にある店舗。
ゴルフGTIの試乗車は全店舗にあるわけではなく、私が先代ゴルフGTIを所有していた時にお世話になっていたディーラーにはなかったので今回は初めて行くお店です。
フォルクスワーゲンディーラーの雰囲気は好き。
明るく開放的で清潔・洗練されたイメージ。
オシャレですが他の輸入車ディーラーに比べて入りやすさを感じます。
現れた営業さんに私がゴルフGTIをどれだけ好きなのか力説した後…早速試乗車とご対面！
ゴルフ8GTIのエクステリア
試乗車はドルフィングレーメタリックのカラーにオプション設定の19インチアルミホイールを履いた車両。
タイヤはフロント、リア共に235/35 R19でグッドイヤーのEAGLEL F1。
スタッドレスタイヤに変わってなくて良かったです。
新しい世代になっても一目でフォルクスワーゲン・ゴルフと分かるシルエットを継承しているゴルフ8GTI。
タイムレスなデザインで古臭く見せない洗練されたデザインはさすがですね。
非常に私好み。
でもフロントフェイスはゴルフにしてはかなり今風のスポーティ顔。
大きく口を開いたグリルもスポーティ。
ゴルフGTIのアクセントである赤ラインも結構主張しています。
フォルクスワーゲンのエンブレムも従来の立体的なものからフラットデザインに変更にされています。
先代GTI以上にスポーティさが一目で分かるデザインになっていますね。
個人的にゴルフGTIには羊の皮を被った狼というイメージを期待しているのでスポーティーさは控え目の方がいいかな。
私はForm ever follows function（形態は常に機能に従う）というポルシェのデザインポリシーに心酔しているので、よりシンプルな前世代のデザイン方が好みです。
ゴルフ8GTIのインテリア
インテリアも見ていくと、先ず目に入るのが伝統のタータンチェック柄のGTIシート！
これがイイ…これぞGTI！
ダサいという人もいますが、伝統を守り続ける姿勢は本当に嬉しい。こういう考え方は日本車ではあまり見られませんよね。
私が乗っていた先代ゴルフ7.5GTIも年式を考えるとかなり先進的な装備満載でしたが、このゴルフ8GTIは更に先進的なインテリアになっており、赤基調の全面液晶メーターが非常に目立ちます。
フォルクスワーゲンの液晶メーターは超絶高解像度で輝度、発色も素晴らしく応答性も早いです。
本当に高級感があります。
正直これを経験してしまうと一発でアナログメーターの未練はなくなります（まぁ718ケイマンはアナログメーターが残っていますが）。
この美麗な液晶メーターにナビ画面を映してドライブするのが本当に快適だったんですよね。
後席の居住性も荷室の広さも申し分なし。
このクルマを買ったら一生このクルマで十分ってなってしまいます、本当に。
アガリのクルマになってしまうほど素晴らしいので買う人は注意ください。
気になるところもあります。
まずセンターコンソールのデザインがイマイチ。
プラスチックの質感むき出しののっぺりしたデザインでもうちょっと…なんとかできなかったのだろうか…。
加飾しろというよりは…もう少し洗練された造形にして欲しかったです。
そして全体的に手で触れる部分にグロスブラックのタッチセンサーが多く、指紋が気になるということ。
やはり操作感を味わえる物理スイッチの方が良かったのかな…コスト削減にもなっているので難しいとは思いますが。
最後に…エンブレムに高級感がないこと！
つるつるでグレアなフラットデザインなので反射が強く、特に写真写りが非常に悪い！
フラットデザインは今のトレンドなのは理解しますが、質感は変えて欲しいところです
ゴルフ8GTIの走り！
エクステリアとインテリアを堪能した後はいよいよゴルフ8GTIのエンジンを始動して試乗開始。
ゴルフの車体は気密性はすごく高いので外の音はあまり聞こえないのですが、スポーティーな野太い低音のエンジン音が車内に響きます。
試乗コースは店舗の周りを数km走るのみ。
高速道路は時間がなかったので走りませんでしたが、先代7.5GTIとの違いを確認するには問題ないでしょう。
走り出すと直ぐに分かる、まさしくゴルフGTIな走りの質感！
しっとりしながらもガッチリとした乗り心地で柔と剛を兼ね備えた完璧なバランス。
これですよ…これがゴルフ！
やはり良いっ！
身体が求めていたのはこれです！
良くも悪くも先代7.5GTIとの違いが分からないほど期待通りの乗り味です。
先代7.5GTIに比べてフロント5%、リア15%もスプリングレートが向上しているとのことですがゴツゴツした乗り味はそこまで感じませんでした。
直前にポルシェ718ケイマンを乗っていましたが、見劣りしないほど良いクルマです。
この信頼感抜群の乗り味がゴルフGTIの特徴だと思います。
ガンダムで例えるならジムカスタム。
大火力や一撃必殺の切り札はないですが、高い防御力と機動力。そしてこの機体であればどの戦場でも互角以上に戦えるという信頼感。
そんな雰囲気を感じます。
やはりゴルフGTIは質実剛健。
総評
ゴルフGTIはとても良いクルマです！
フォルクスワーゲンは時代が変わっても期待通りのものをお出ししてくれます。
営業さんの知識量も申し分なく、元先代オーナーのマニアックな語りもちゃんと受け答えしてくれました。
ありがとうございました。
さて、ゴルフ8GTIは私にとって買うべきクルマでしょうか？
うーん…残念ながら答えはノーでした。
とても良いクルマなのは間違いないですが、良くも悪くも先代7.5GTIとの違いを明確に感じませんでした。
…と書くと進化していないイメージですが、どっちも素晴らしい！という意味です。
どっちも素晴らしいのならエクステリアやインテリアが好みな先代7.5GTIの方がいいかなというのが感想です。
マニュアルトランスミッションもありますしね。
そうそう、大事な点が一つ。
営業さんに確認しましたが、ゴルフ8GTIでも先代同様にナビのシステムをスマートフォンのテザリングでインターネットに接続することができるそうです。
いやはや素晴らしい。
別途通信契約をしなくてもクルマをネットに繋げることができるのは大変ありがたいことです。
ポルシェコネクト（31,900 円(税込)～/ 年）も本当に見習ってほしいです（苦笑）。
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