注意!金華山ドライブウェイはドライブには向かない道!


クルマ好き、そしてドライブ好きであれば、ドライビングロードの情報にはアンテナを張っている方も多いのではないでしょうか。
最近はネットでたくさんの情報が手に入り、私も先人たちが記した情報をありがたく参考にさせていただいています。

しかし、ネット上でオススメされているものは、「走りが楽しい道」、「眺望の良い道」、「観光に便利な道」など、その種類は様々です。
例えば、観光スポットが多い道は交通量が非常に多く、特に休日はサンデードライバーや観光バスも走っているため、クルマの走り自体を楽しみたい人にとっては、むしろ避けたい道といえるでしょう。

では、「走りの楽しさ」に絞って探すとどうでしょう。
ライダー(バイク乗り)の方々のブログが多く見つかります。
これは非常に参考になるのですが、中には四輪車で踏み込むと後悔するような険しい道もあるため、油断はできません。

さて、今回ご紹介するのは「金華山ドライブウェイ」。

岐阜のドライビングロードとして頻繁に名前が挙がる人気の道です。
「ドライブウェイ」という響きから、爽快な走りを期待する方も多いことでしょう。

しかし、実はこの道、クルマの走りを楽しむには、あまり向いていません。

今回はその理由を含めてご紹介したいと思います。

金華山ドライブウェイ

注:本記事の撮影写真はハンズフリーにより安全に撮影しております。

金華山ドライブウェイは、岐阜県岐阜市のほぼ中心部、金華山の南側を走る道路。
岐阜市街を眺望できる人気の展望台スポットまでの約3.5kmの通行無料の観光道路です。

私にとってはご近所と言える距離なので、いつでも気軽に走りに行ける場所にあります。

名古屋方面からアクセスする場合、国道22号を北上し、木曽川を越えた先にある岐南インターを目指します。
インターを下りると国道156号に入りますので、そこから少し北へ進み、側道へ。

側道を2回入っていく必要あり
側道を2回入っていく必要あり

ドライブウェイの入口には大きな看板があるわけではなく、案内標識も必要最低限です。
ここは迷わず、カーナビを頼りに進みましょう。

すると、「え?本当にこの道で合ってる?」と不安になるような、ごく普通の脇道に入るよう案内されますが、その道が正解。

金華山ドライブウェイ入口へ
金華山ドライブウェイ入口へ

「金華山ドライブコース」という控えめな大きさの標識が現れるので、ルートは間違いありません。
…ないのですが、道は細い住宅街の路地へと入っていきます(苦笑)。

「本当にここがメインコース?」と最初は不安になりますが、ご安心を。その道で正解です。
この路地は見通しが悪い上に意外と交通量もあるため、慎重に進みましょう。

この辺りから金華山ドライブウェイ
この辺りから金華山ドライブウェイ
金華山ドライブウェイは朝7時から夜21時まで
金華山ドライブウェイは朝7時から夜21時まで

いざ金華山ドライブウェイへ。
入口手前にある岩戸森林公園の駐車場は、規模のわりに利用者が多く混雑しがちです。

このドライブウェイの開門時間は7時から21時まで。
写真を撮りに来た日は小雨が降る日でした。
この日の天気予報では10時に昨日から降り続いている雨が止む予報だったので、その時間に突撃しました。
土曜日ですが、未だ小雨も降っていますし人はほとんどいないタイミングで走れるのではないでしょうか。

金華山ドライブウェイに突入
金華山ドライブウェイに突入

ゲートを抜けるとすぐに、「落石注意」や「動物注意」の標識が目に飛び込んできます。
市街地のすぐ隣にある山ですが、油断はできません。
そんな警告を横目に、頭上まで木々の緑で覆われた坂道を駆け上がっていきます。

路面状態は決して良くはなく…
路面状態は決して良くはなく…

当日は小雨が降っていたので、路面が濡れてしまうのは仕方ありません。
しかし、それ以上に気になったのが、路面を覆う落ち葉や木の枝で滑りやすくなっていることでした。

加えて、道幅もかなり狭い。
センターラインにはキャッツアイがびっしり埋め込まれており、物理的にも対向車線へのはみ出しを許してくれません。

愛車のS660(全幅1,475mm)なら不安なく走れますが、以前所有していたゴルフGTI(全幅1,800mm)で来たときは、正直なところあまりドライブを楽しむ余裕がなかった記憶があります。

歩行者が車道を悠々と歩いています。
歩行者が車道を悠々と歩いています。

そしてついに遭遇…道の真ん中を悠々と歩いている歩行者
サンダル履きの高齢者がお散歩しています!!

そうです。この道での最大の脅威は道の狭さ・動物の飛び出し以上に、お散歩・ジョギング中の人間なのです!

小雨が降る中でジョギングする人も
小雨が降る中でジョギングする人も

「小雨だから歩行者は少ないだろう」…などと思っていたのですが、それは完全な間違いでした。
普通に、たくさんいます。

彼らの多くは警戒心もなく車道の真ん中に居座るため、ドライバーは常に最大限の注意を払わなくてはなりません。

ジョギングしている人の中には露骨に車を邪魔者扱いしており、この日も(写真は撮っておりませんが)3人組が車道を横並びで走っており、後ろに続く私のクルマを鬱陶しそうに振り返り、追い抜けと腕を振るジェスチャーしていました。
当然道の脇に寄るということもしないので、対向車線へはみ出して抜けという仕草です。

大型のキャッツアイが非常に脅威
大型のキャッツアイが非常に脅威

しかしセンターラインには大型のキャッツアイが延々埋め込まれており、誤って踏んでしまうリスクを負ってまで指示に従いたくはありません。
そもそも見通しも悪い道ですからいつ対向車が現れるかも分かりませんし。

まぁ、スポーツカーが低扁平タイヤを履いているということをそもそも認識していない人なのでしょう。
結局しばらくジョギングペースに付き合わされました。

金華山ドライブウェイ・第二展望台
金華山ドライブウェイ・第二展望台
第二展望台から望む岐阜市街(霧)
第二展望台から望む岐阜市街(霧)

気を取り直して、コース中盤にある第二展望台へ。
ここは晴れていれば素晴らしい景色が望めるはずなのですが、この日は生憎の霧。
眼下に広がるはずの岐阜の街並みは、霧の厚いベールに包まれてほとんど見えません。

「10時には晴れる」という天気予報を信じて来たのに、空が明るくなる気配は一向にありませんでした…。

水道山展望台駐車場
水道山展望台駐車場
十分に広い駐車場です。
十分に広い駐車場です。

霧の中をさらに進むと、視界が開け、あっという間に終点の水道山展望台へ。
タイトなワインディングが続いた道中とはうってかわって、何十台も停められそうな、広い駐車場が迎えてくれます。

水道山展望台
水道山展望台
手すりがあるだけで遮るものが何もない展望台
手すりがあるだけで遮るものが何もない展望台
手前の木々が若干邪魔ですが、岐阜市街を一望できます。
手前の木々が若干邪魔ですが、岐阜市街を一望できます。
後日晴れの日に撮影した眺望
後日晴れの日に撮影した眺望

ここにあるのは、トイレと広場、そして展望台があるだけの簡素な施設です。
しかし、ここから見下ろす岐阜市街の眺めはなかなかのもの。
そのためか、いつ訪れても数人の人影がちらほら見られます。

中には、アンテナを立ててアマチュア無線を楽しむお年寄りの姿も。
ゆったりとした時間が流れています。

軽自動車でも狭いと感じる道幅
軽自動車でも狭いと感じる道幅

ここまでご紹介してきた通り、金華山ドライブウェイは「走りの楽しさ」を味わうための道ではありません。
路面は若干荒れていて道幅も狭く、走行中の車窓から景色はほとんど望めません。
そして何より、ここは地元の方々のためのハイキング・ジョギングコースであり、常に歩行者へ最大限の注意を払う必要があります。

正直なところ、県外からわざわざ走りに来ることは、私はお勧めしません。
特に車幅の広いクルマは要注意。
左のボディを草木に擦るか、右のタイヤでキャッツアイを踏むか」という究極の選択を迫られることになります。

以前、車幅1,800mmのゴルフGTIで訪れた際には「二度とこのクルマで来るまい」と固く誓ったほどです。
もし岐阜市街の素晴らしい眺望を楽しみたいのであれば、素直にロープウェーなどで岐阜城へ向かう方が、何倍も満足できるはずです。

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