日産 ノート e-POWER 4WDのレビューとS660の修理結果報告


前回、旅先でS660を損傷してしまいレッカーされてしまった模様をお伝えしました。

ホンダトータルケアを利用しレンタカーの日産 ノート e-POWER 4WDを借りて旅行継続、そして自宅まで帰ってきました。
慣れないレンタカーでの長距離走行でしたが、ノート e-POWERを試乗や代車で乗る以上の時間・距離を走らせることができ、たっぷり堪能できましたので今回はノート e-POWER 4WDのレビューをお伝えします。

また、S660の修理も完了しましたのでその結果もご報告します。

日産 ノート e-POWER 4WD(先代モデル)
【レンタカーレビュー】

>エクステリア

日産 ノート e-POWER 4WD
日産 ノート e-POWER 4WDのエクステリア

今回レンタカーとして用意していただいたのが、シルバーの日産 ノート e-POWER 4WD
最近マイナーチェンジされたのでこれは一つ古いフロントフェイスということになりますが、私にはまだまだ目新しく見えます。

この車は日産のコンパクトハイブリットカー。
エンジンで発電し、電気の力で走るシリーズハイブリッドです。

一人で乗るレンタカーとしてはコンパクトカーで十分過ぎますね。
同じBセグメントの直接のライバルであるヤリスやフィットよりもワンランク上の印象を受けます。
実際、同クラスといってもヤリスやフィットよりもノート e-POWERの方が値段は高いわけですが、それは全モデルがハイブリッドのためですね。
そしてヤリス、フィットよりも若干大きいサイズです。

すっきりとしたエクステリアは好印象
すっきり洗練されたエクステリアは好印象
レンタカーなので追加加飾はなし。
レンタカーなので追加加飾はなし。
リアのライトは一文字のライトバー
リアのライトは一文字のライトバーデザイン
今回の車両は4WDグレードでした。
今回の車両は4WDグレードでした。

エクステリアデザインは…好き。
レンタカーということで加飾オプションは恐らく一切付けていないと思いますが、余分なディテールや加飾のないすっきり洗練されたデザインは私好みです。
良くも悪くも存在感があったVモーショングリルもこのノートあたりから大人しく上手にデザインに溶け込ませてきました。
リアの一文字ライトもこのノートが出たあたりに大衆車レベルにも大流行りし出した印象。
メーカーエンブレムも文字にしてライトに平行に等間隔で配置するのもポルシェのようです。
まぁ大衆車デザインの流行り廃りは早いのでそろそろ次に移行しそうではありますが。

レンタカーは最下級グレードが多い印象でしたが、このクルマは4WD。
ちょっといいモデル。
実は4WDのクルマ自体ほとんど乗ったことがなかったので今回体感できて嬉しい。

>インテリア

ノート e-POWER 4WDのインテリア
ノート e-POWER 4WDのインテリア
エクステリアと同様にインテリアもすっきり洗練された印象
エクステリアと同様にインテリアもすっきり洗練された印象
メーターは全面液晶表示
メーターは全面液晶表示
レンタカー故の後付けナビ
レンタカー故の後付けナビ
パソコンのマウスのような珍しい形のシフトセレクタ
パソコンのマウスのような珍しい形のシフトセレクタ
後席スペースも十分広い
後席スペースも十分広い
荷室容量は340リッター
荷室容量は340リッター

インテリアはパっと見で新しさを感じます。
フル液晶のメーターや電子式前後スライドシフトセレクターなどは見た目で直ぐ分かる新しさですね。
素材の安っぽさはあまり感じず、欧州車のようなスタイリッシュさがあります。

触る部分の質感も良く好印象なのですが、指紋が付きやすいピアノブラックも多いので高級感はあまりないかも。

液晶メーターは見やすいのですが、内装の質感とは違い、こちらはかなり家電っぽいグラフィック。
画面表示を色々切り替えることができますが、どれもイマイチしっくりきませんでした。
液晶メーターに埃が付着するので一番見ている時間が長い部分が高級感なしというのは残念です。

電子式セレクターレバーの使用感は、珍しい形ですが慣れれば問題なし。
駐車場でバックしようとしてどうやるのか分からずにかなり慌てました(苦笑)。
答えは側面のボタンを押しながらRに入れること。
私は今までマニュアル車しか所有したことがなく、ただそのポジションに入れるだけのものしか経験したことがなかったので、ボタンを押すという発想に中々たどり着きませんでした。
そもそも車内が暗かったのでボタンの存在自体気づくのに時間かかりましたし。

レンタカー故にナビが巨大なベゼルに囲まれているのは仕方がないですね。
純正ナビシステム(オプション価格40万円ほど)を入れると日産ご自慢のプロパイロットを含む純正ナビ画面が装着されるのできっとスタイリッシュになるのでしょう。

総じてこのノート e-POWERのインテリアは好印象。
但し、メーターだけは日産に限らず国産車全般に言えることですが家電ぽく、起動時の子供っぽいアニメーションや無駄に親切な表示など高級感、質感、非日常感がほとんどないのが残念。
欧州車であれば一昔前のフォルクスワーゲン・ポロでもかなり美細な液晶や洗練されたハイセンスな表示が備わっていたので、それに追いつけるように頑張っていただきたい。
実用車は実用性が一番大事、という尤もらしいことを言い訳にしないで実用性と質感両方を高めていただきたいものです。

ノート e-POWERを3日間、500kmほど走らせてみた感想

長野県でノート e-POWERを借り、新潟まで街中、郊外、ワインディングを走り、新潟から岐阜まで高速道路を走行しました。
借り物の車をこれほど長い距離使ったのは初めてでしたが、そのためノート e-POWERを味わい尽くせました。

ノート e-POWERのステアリング
  • 総じて走りは良好。
    基本的な走りは良いです。
    コンパクトカーとしては過不足なく、ここは不満はほとんどなく乗れたので優秀だと思います。
    シリーズハイブリッド故の電気モーターの力強いトルクのため走り出しは滑らかでストレスなく走れましたし、パワーで力不足を感じることはありませんでした。
  • とはいってもコンパクトカーであることは変わりない。
    ノート e-POWERのレビュー記事や動画を見るとどれも大絶賛。
    それも尋常じゃないレベルに褒められていることが多いです。
    ヤリスやフィットよりも明らかに優れているという声が非常に多いのですが…
    正直、私は現行フィットに乗った時ほどの感動はありませんでした。
    今どきのBセグメントとして予想していた通り、予想の範囲内の性能でした。

    特に走りの質感を褒められている印象ですが、欧州車の同クラスと同等かちょっと劣るかな…と感じました。
  • 非常に大きなトルクがあるけど、それをスポーツ走行に活用するだけのポテンシャルはない。
    EV故の非常に大きなトルク、280Nm(28.6キロ)を持ちます。
    走り出しの際の力強さには貢献していますが、それ以外の場面でこのトルクが活きてくるかというとそうでもない。
    日本車は車体剛性が上がったといっても、このクラスでは280Nmを活かした力強い走りをするには正直怖いです。
    ロールは抑えられていますが、常識的な域を出ない範囲ですので速いコーナリングは無理。
    アクセル踏んだ際のレスポンスも安全性を考えて意図的に抑えられていると思います。

    280Nmあっても走りの質感にはそれほど関与せず、活用した走りをする気もあまり起きません。
    それなら欧州車のターボ車やディーゼル車の方が信頼感を感じます。
  • ブレーキタッチが悪い。
    回生ブレーキの関与もあるためかリニアにブレーキが効いてくれず、ブレーキフィールはかなり慣れなかったです。
    特にエコモードの回生ブレーキの関与はかなり強引。
    どんな車でも1時間も運転したら操作になれるものですが、これは最後まで慣れませんでした。
    スポーツモードすると回生ブレーキの感覚は抑えめになりいくらか自然な感じになりますが、スポーツモードにしてもスポーツ走行できるようになるわけではなく燃費が悪くなるだけなので、この車の個性を活かすには我慢してエコモードにするべきでは?とも思ってしまうジレンマがあります。

    また、信号待ち等で作動したアイドリングストップが解除される際にブレーキの踏力はそのままでも少し車が動き出そうとします。
    慌ててブレーキを更に踏みこんでからブレーキを話してアクセルを踏むという感じになるのでちょっと嫌な挙動でした。

車内は静か…だけど
エンジンが回っていないときは静かです。
しかしエンジン音がしないと今度は普段あまり耳に入ってこないロードノイズが耳に付くようになってしまいます。
確実に普通のエンジン車よりは聴こえる音は小さくなっているはずですが、ロードノイズがはっきり聴こえてしまうので、特別この車が静かという印象はあまり受けませんでした。

  • 街中はとても快適で下駄車には最適
    山間部の国道などはエンジンが回っている時間が長く、エンジンが回るとごくごく普通の車の印象。
    街中をゆっくり走るだけなら静かで快適です。
    ストップアンドゴーが多くてもトルクフルで滑らかな加速はストレスほとんどなく、そしてコンパクトな車体は車幅にあまり気を遣うこともないので、普段使い…所謂下駄車として使うには最高な車です。

まとめると車に対して実用性だけ求める人であれば毎日使う道具としてはとても優秀。
しかしファッション性や趣味性を求めるのであればつまらない車であるともいえる、という印象でした。

夜に新潟から岐阜まで高速道路を乗って帰ってきましたが、結構疲れました。
718ケイマンやS660であれば早朝から深夜まで走り続けてもあまり疲れないのですが、ノートe-POWERではずっと走り続けることができず、サービスエリアに停まって休憩を挟みつつの運転でした。
当然、乗り心地はスポーツカーである718ケイマンやS660の方が遥かに悪いです。
遮音性も、運転支援装置の有無でも、スポーツカーの方が圧倒的に劣りますので間違いなく身体に与えるダメージは大きく、ノートe-POWERの方が快適で楽なはずです。
しかし…ノートe-POWERの場合、ただいただ受動的に車を走らせることしかやることがなく退屈です。
それが私にとって一番の疲れの原因。
2時間ごとに休憩を入れるべき、という常識の意味を始めて理解しました。
私にとっては、スポーツカーをただ真っすぐを走らせているだけでも楽しいのです。
これは誇張ではなく本当に。

ノートe-POWERは世の中の大多数の人の最適解となる可能性はありますが、私のように走ること自体を楽しい時間にしたい人には向かない車だと今回レンタカーとして走らせて思いました。

今回のレンタカー代
今回のレンタカー代

今回のレンタカー代は3泊4日で57,970円
レンタカーはJAFと契約していた整備工場さんが用意してくれたので、これを先に私が全額立て替えました。

ホンダトータルケアの立替費用精算用紙
ホンダトータルケアの立替費用精算用紙

後日自宅に郵送されたホンダトータルケアの立替費用精算用紙でレンタカー費用の精算手続きをします。

ホンダトータルケアが賄ってくれるレンタカー代は50,000円
私の持ち出しが7,970円となりました。
これはホンダトータルケアが出してくれる費用の上限が一人50,000円までという上限があるから。
もちろんこれは利用前にちゃんと説明を受けています。
今回は連休中の急な手配だったため、ノートe-POWERという少しランクが高い車種であったことと、レンタル期間が3泊4日という長期間になったためですね。
もし同乗者がいたら100,000円まで出してもらえたのでタダになったことを考えると、すごく手厚いサービスだと思います。
そもそも保険とは違い、会員費無料のサービスですから…これホンダさん、元取れるの???

S660の修理完了!完全回復!!

S660を修理のためにディーラーに預け、1週間で直って帰ってきました!

1週間は早いですよね。
借りていたノートe-POWERはレンタカーであり代車ではないので代わりの車はなく、718ケイマン一台で何週間も生活するのはちょっと厳しかったので早く帰ってきてくれたのは助かります。
ちなみに私の通っているディーラーは隣県の愛知県にあり、車で1時間以上離れたところにあるホンダディーラー。
お店まで行けば代車は用意してくれたはずですが、代車を借りるために公共交通機関で向かうのは面倒だったので代車なしで生活していました。

修理が完了したS660をディーラーまで取りに行きます。
修理が完了したS660をディーラーまで取りに行きます。

待ちに待った愛車との再会!

本当に申し訳ないことをしたと痛感しています…っ。
赤い幌の白いS660はそれなりに台数が少ない組み合わせの色だと思いますので、一発で自分の車だと分かります。

修理完了したうちのS660
修理完了したうちのS660
損傷した後は跡形もなく綺麗に修理されています
損傷した後は跡形もなく綺麗に修理されています

ひしゃげたバンパーは交換されているので損傷痕は全くありません。
新品のバンパーは実車の色合わせではなく、純正ホワイトの塗装済み品を取付けたので色味が変わったりするのかな?とも思いましたがその影響は全く分かりません。
新品バンパー部だけコーティングしていないので艶感が僅かに変わっているかな?
でも丁度コーティングを再施工する時期でもあったのでこのバンパーも直ぐコーティングできます。

修理明細(1/2)
修理明細((1/2)
修理明細(2/2)
修理明細(2/2)

修理代金は205,920円
保険を使って直しております。
保険の等級は下がってしまいますが、こういう時のための保険ですから遠慮なく使ってしまいます。
免責5万円は思いの外ダメージが大きい(主に精神的ダメージ)。
今回の修理では修理歴は付かないとのことで一安心。

私の完全なやらかしで気分も下がりますが、細かい傷や底面に擦り傷多数のバンパーを新品に交換できたいい機会であったと前向きに考えます。
今回は手痛い事故でしたが私は無傷でしたし、クルマも完全に修理することができましたし、これを教訓に安全運転に努めようと思ったのでした。

帰り道に花火大会に遭遇
帰り道に花火大会に遭遇

帰り道、早速幌を開けてオープンで走っていると、犬山で花火大会に遭遇。
まるで私のS660の全快を祝ってくれるかのようではありませんか!
オープンカーで花火を観覧するという貴重な経験もできて何とも思い出深い出来事になりました(苦笑)。

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