S660にナンカンNS-2R!(公道レビュー)


3月上旬、前の週まで最高気温は9~11℃でしたが、その週は急に暖かくなり23~24℃の最高気温が数日続きました。

まさに三寒四温、寒暖定まらないこの時期ですが、さすがにもう降雪や路面凍結はないでしょう。
待ちに待った時が来たのだ!
スタッドレスという呪縛を断ち切り、今こそ夏タイヤを開放するのだ!!

S660に履かせるタイヤはちゃんと選択しなければならない

冬に入る前…うちにある車2台のどちらにスタッドレスタイヤを履かせるか…と考えた結果、ホイール代+タイヤ代をかなり安く抑えたいという理由でS660にしました。

費用は実際安く抑えられたので後悔はしていませんが…
S660にスタッドレスタイヤは…ダメですね!!

S660は車で走ることそのものを楽しむ目的に特化したクルマ。
その特化している走りですが、当然ながら軽自動車ですので絶対的なパワーはありません。
軽快さを活かした操縦性、特にコーナリングを楽しむクルマです。

ですが、グリップや剛性の低いスタッドレスタイヤでは、それがボトルネックになってしまいS660の操縦性が大幅にスポイルされてしまいます。
S660が得意の軽快な走り、気持ちいいコーナリングをしても、コーナーではブロックパターンがよれる事で起きる腰砕け感を感じてしまい…VSAが作動し、警告灯が頻繁にピカピカ点灯してしまいます。
停止状態からの走り出しも、蹴り出し感が甘く、もっさりして車自体が重くなったようです。

このように…S660が特化している楽しく軽快な走りを多少なりとも奪われると、何の取り柄もない車となってしまいます。
スタッドレスタイヤではそれが極端に現れますが、夏タイヤであっても生半可なタイヤを履かせると同じ傾向が少なからず出てしまいます。

例えば、ADVAN FLEVA V701
S660のレビューを見ると…純正タイヤであるADVAN NEOVA AD08Rは、公道では完全にオーバースペックという意見が多く、同じブランドのタイヤでワンランク下のタイヤであるADVAN FLEVA V701に交換している人をネット上ではよく見ます。
このタイヤですが私は前車のCR-Zで履いていました。
トレッドウェアは300ですが、数値以上にグリップする印象でウェットグリップもしっかり効きました。
それでいて低燃費タイヤでもあったので万能タイヤとして使いやすく、ハイブリッドスポーティーカーであるCR-Zのキャラクターによくマッチしていて気に入っていました。
但しこのタイヤ、サイドウォールが柔らかく、コーナリングで腰砕け感を感じるタイヤでした。
CR-Zですら明確に分かるほどでしたので、コーナリングに特化したS660では役不足です。

ADVAN FLEVA V701
CR-Zに履いていたADVAN FLEVA V701

S660にはある程度のスポーツタイヤ…例えばPOTENZA Adrenalin…以上のタイヤではないと、タイヤが車の足を引っ張ります。
純正ネオバは非常に高価なタイヤですが、決してオーバースペックではなくS660の操縦性、コーナリング性を引き出すには最適なタイヤです。

今回選んだのは大人気のアジアンタイヤ、ナンカンNS-2R!

S660にスタッドレスを履く際に使っていた夏タイヤ(ダンロップ DIREZZA ZIII)は処分したので、新しいタイヤを購入します。

第一候補は、S660の純正タイヤのモデルであり、9年ぶりにモデルチェンジしたADVAN NEOVA AD09
進化した新型ネオバがどれほどのものか…新しいもの好きの私としては興味津々です!

…ですが、S660純正タイヤサイズがラインナップしていない…!
待てば…今年中にはラインナップされるとは思いますが…今は履けません。

新しいネオバが履けないのであれば、以前から履いていたダンロップ DIREZZA ZIIIかな…?
DIREZZA ZIIIは値段は現行ネオバAD08Rより安く、性能は同等か僅かに劣る程度ですので文句はありません。
しかし…やはりネオバが履きたい!S660のサイズが出たらすぐ履く!
ただ、たった数ヵ月の繋ぎのためにDIREZZA ZIIIを履き捨てるのはさすがに勿体なさすぎます。
何か繋ぎで使える安い…でもS660のスポーツ走行の足を引っ張らない性能のハイグリップタイヤがあれば…!

一つ心当たりがありました。
ネットで大人気、様々なスポーツカー乗りに支持されているタイヤ…

NANKANG NS-2R!!

台湾製、アジアンタイヤです。

国産ハイグリップタイヤと比べると値段が非常に安く、DIREZZA ZIIIの半分程度の値段。
それでいてグリップやケース剛性が非常にハイレベル…らしい。
安すぎるというところに不安を感じますが、皆様のレビューを見る限り少なくとも直接走りに関わる部分では問題はなさそう。

よし、今回はNS-2Rを試してみよう!

NS-2Rはオートウェイで購入!

去年まで岐阜に住んでいた時に利用していたタイヤショップはナンカンの取り扱いはなし。
大手タイヤ通販サイトのタイヤフッドにもない。

NS-2Rの情報をネットで調べている時に、度々ページが現れたタイヤ通販サイト、AUTOWAY

利用したことはありませんでしたが、名前は聞いたことがあります…有名どころですね。
どうやらナンカンタイヤの販売では最大手のご様子。
大手の安心感!ということで今回はAUTOWAYから購入してみます。

一番気になるのはお値段だと思いますが…
価格.comで値段比較してみると、S660の純正リアサイズ195/45R16で…

価格.com結果
NS-2Rの価格比較

AUTOWAYは3番手。

でもこれは罠でして…一番と二番のお店は送料とオプションで実際の購入価格はかなり大きくなるので、実質AUTOWAYが最安値でした。
AUTOWAYは送料220~と書いてありますが、無料です。
AUTOWAYのホームページにも無料と書いてありました。

納品書メール
納品書メール

納品書メールを確認しても、余分な追加費用かかっていませんね。
むしろ謎の値引き(?)があります。

但し、注意が必要で工賃は高めです

  • 15インチ以下  1,980円/本(税込み)
  • 16~18インチ 2,420円/本(税込み)
  • 19~20インチ 2,970円/本(税込み)

※最新の情報はAUTOWAYの公式ページでご確認ください。

今回AUTOWAYのネット注文するとページの案内に従うだけで一連の流れが手間なくスムーズにでき、取付け店も家の近くを選び予約できました。
タイヤは取付け店に直接送られるので、荷物の受取りや積込み・荷下ろしの手間が減って助かります…S660の場合は特に!!
高めの工賃ですが、この楽さなら問題ないかな。
AUTOWAYとの提携しているお店は多く、近所のガソリンスタンドも該当していました。
どの取付け店でも工賃は料金一律の明瞭会計なのは本当にありがたい。
廃タイヤ処分やゴムバルブ交換にも追加費用かかりませんでした。

いざ!タイヤ交換!!

今回のS660のタイヤ交換は、外したスタッドレスは来年以降も使用しますのでホイール付けたまま保管します。
そのため今回の夏タイヤ用のホイールは自分でお店に持ち込みます。

しかし…!S660はホイール4つも運べない!
幌を外して…いや、助手席も外せば積めないこともないかも?しれませんが、内装に傷が付きそうなので嫌。
ドライブは全く苦ではないので、別の車で別途ホイールだけ輸送します。

ホイールが入ったダンボール
ホイールが2個入ったダンボール
ゴルフGTIに積込み
ゴルフGTIの荷室にぴったり!

さすがハッチバック車のお手本、ゴルフ!
ホイールが2個入ったダンボールを2箱、綺麗に積み込めます。

今回の行程はこんな感じになります。

  • ゴルフGTIにホイールを4個積込み、取付け店まで移動
  • 取付け店でホイールを下ろして、家まで移動
  • S660に乗り換えて、取付け店まで移動
  • 取付け店でS660のタイヤ交換してもらい、家まで帰宅
  • ゴルフGTIに乗り換えて、取付け店まで移動
  • S660から取外したスタッドレスタイヤを回収し、家まで帰宅

なんと3往復…っ!
これは中々大仕事ですね…!

家の近くのガソリンスタンドも取付け提携店でしたが、少し離れたタイヤショップにしました。
距離はそれほど離れていなかったのですが交通量が多い街中を走るので…意外と時間かかることに後で気付きます。
なんと片道1時間
3往復なので計6時間です!!
うわぁ…なんだか大変なことになっちゃったぞ…。

NS-2R
これから取付けられるNS-2R
タイヤシール
新品タイヤに貼ってあるシール、これを集めるのが密かな楽しみ
タイヤ交換開始
タイヤ交換開始!

何はともあれタイヤ交換開始!よろしくお願いします!
新品タイヤを見るとテンション上がってしまいます!
新品タイヤに貼られているシールを収集するのが好きなのですが、そう頻繁に色々なタイヤを購入できるわけではないので中々集まりません。

援軍!トゥインゴⅡ!
援軍、友人のトゥインゴⅡ現る!
トゥインゴ荷室
Aセグメントとは思えないほどの広々とした荷室!タイヤ4本を積み込んでくれました。

頼もしい援軍現われます!
友人のトゥインゴⅡにS660から外したスタッドレスを載せて運んでもらえました!
これでトータル2往復で済みました…ありがたや。
トゥインゴはAセグメントの小型車ですが、タイヤを楽々4セット運べる積載力が素晴らしいですね。

タイヤ交換、完了!
装着したタイヤの製造日はフロントが2022年の第一週(1/3~1/9)リアが2021年の51週(12/20~12/26)
さすが大手だけあり、仕入れの回転が速いためか、出来立てほやほやのタイヤが送られてきました。

フロント 165/55R15
フロント 165/55R15
リア 195/45R16
リア 195/45R16

タイヤならしに300kmほど走った感想

早速300kmほどタイヤならしを兼ねてドライブしてきました。
待ちに待った夏タイヤなのでウッキウキ!
全て公道によるレビューとなりサーキットでは使用していません。
ネットのレビューは圧倒的にサーキットでの使用が多く、公道はおまけ程度のレビューが多いので私のようなサーキットをほとんど走らないユーザーのご参考になれば幸いです。

グリップ、ケース剛性は問題なし
噂通りの実力です。
公道では全く不足ないグリップ、コントロール性も良く楽しく走れます。
ちょっと乱暴に、ラフにハンドル切るとVSA警告灯が点灯するので過信は禁物ですが。
ネオバやZⅢには一段劣りますが、値段を考えるとコストパフォーマンスは圧倒的に優れています。

乗り心地は意外と悪くない
思ったよりも良好。
タイヤ重量もそれなりにありますので結構衝撃を感じますが、角が取れたような…そこまで不快な感触ではないです。
スポーツカーに乗らない人には厳しいと思いますが、スポーツカー乗り慣れた人であれば許容範囲だと思います。
ZⅢはもう少し衝撃を上手にいなすかな?って程度の差です。

ロードノイズはかなり…耳につく
スポーツカー、ましてS660の場合は耳元にエンジン音が遠慮なく入ってきますし、車内の遮音もほとんど最低限しか施されていない車ですので、いくらロードノイズがうるさくても、そんなの気にする車じゃないよね。
…と思っていましたが、なるほど気になる。
70km/h超えたあたりから独特な高周波よりなロードノイズが目立ってきます。
エンジン音がうるさい車内にあっても音質が異なるのでロードノイズがはっきり分かります。
気になる人は気になると思いますし、気にならない人はすぐに慣れると思います。
オープンで走るのが多い人は問題ないでしょうけど、ほとんど幌を開けなかったり、ハードトップに換装している人は注意が必要。

デザインをもう少し頑張ってほしかった
デザインを評価するつもりは全くなかったのですが、気になったので書きます。
トレッドパターンはスポーティな感じで文句ないですが、サイドウォールデザインはほとんど考慮されていないのか、かなり野暮ったいと感じました。
一番気になるのが…タイヤの色が綺麗な黒ではなく、新品タイヤなのに3年くらい使ったタイヤのような色をしているところ。
オシャレを気にしてお高いホイールを履いてカッコイイ車づくりをしている人にはお勧めできないレベルです。
最近出たミシュランのパイロットスポーツ5はサイドウォールデザインとタイヤの「黒色」にかなり力を入れたそうで…やはり大事な要素です。

タイヤが小石をものすごく拾う
ネオバやZⅢの時もそうでしたが、体感的にそれ以上に小石を拾います。
ネオバやZⅢよりも低いトレッドウェア120は伊達ではないということ…かな。
インナーフェンダーを小石が叩いている音出まくりです。
タイヤ交換直後、タイヤ屋さんから一番近いコンビニまで数百m、写真撮影のためにすぐに駐車させましたが…一瞬で小石がべったり。
新品タイヤは保護層が表面にあるので、この傾向が減るのか増すのか分かりませんが…後ろを走る人がちょっと気の毒になります。

トレッドパターンは良いのですが、色までは開発リソース回せなかった感じでしょうか
タイヤ上面にも小石がべったり。1、2分くらい走っただけの距離でこれです。

総じて性能面はコストパフォーマンスが非常に高く、GOOD!
S660をなるべくお金をかけずに乗りたいけど、走行性能もハイパフォーマンスを保ちたい、という方にはこのタイヤ一択ではないでしょうか。
もし気に入らなくても、安いタイヤですので国産ハイグリップに買い直す…ということもできなくもないですし…。
ウェット性能と耐久性はまだ分かりませんがので、履き替える頃にもう一度評価してみたいと思います。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。